2023.04.11
【高校長】第78期生 入学式を挙行しました
4月10日(月)14時から第78期生の入学式を挙行しました。厳かな雰囲気の中、吹奏楽部の生徒の演奏が式典に花を添えてくれました。私も校長として心を込めて式辞を送りました。
式典の後には担任等の紹介と学年主任からの挨拶があり、最後に野球部の生徒が校歌を披露してくれました。教職員と在校生が一体となって新しい仲間を迎えることができ、とても良い入学式になりました。皆さん、ありがとうございました。
令和五年度 入学式式辞
校庭に、春の柔らかな風が吹きわたる、爽やかな季節となりました。この佳き日に、大阪府立富田林高等学校第七十八回入学式を挙行できますことは、この上ない喜びです。本日は公私ともにご多用の中、ご来賓としてPTA会長の渡邊 幸路(わたなべ ゆきじ)様にご臨席を賜りました。高い処からではございますが、厚く御礼を申しあげます。
保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。高校入学の節目に、成長した我が子の姿を改めてご覧になり、お喜びも一入のことと、心よりお祝いを申し上げます。私たち教職員一同は、皆様がお子様に寄せておられる深い思いを真摯に受け止めますとともに、課せられた責任の重さに、今、身の引き締まる思いを致しております。本日以降、お子様の大いなる成長をめざして教育活動に勤しんでまいります。何卒よろしくお願い申し上げます。
ただ今入学許可宣言をいたしました二百四十名の新入生のみなさん、入学おめでとうございます。皆さんの心は今、入学の喜びとこれから始まる高校生活への期待とで大きく膨らんでいることと思います。皆さんは、今日から富田林高等学校の第七十八期生として、新しい生活を始めることになります。皆さんには、本校の一員となったことに誇りを持ち、大きく胸を張ってほしいと思います。本校を代表して、皆さんを心より歓迎いたします。
さて、本校は、創立百二十を超える歴史と伝統のある学校であり、これまで各界で活躍する多くの人材を輩出してきました。その歴史における様々な成果は、諸先輩方の弛まぬ挑戦があってこそ可能となったものです。平成29年4月に大阪府立で初めての中高一貫校として富田林中学校を開校した後は、富田林中学校からの中進生と他の中学校出身の高進生とが、ここ富田林高校でともに学ぶ中で様々な挑戦を続けてきました。その成果も踏まえ、現在本校ではThink Globally,Act Locally、「地球的視野に立ち、地域や国のことを考え行動し、国際社会に貢献できるグローカル・リーダーの育成」という大きな目標に向かって日々取組みを進めています。この目標は、皆さんが生きるこれからの社会が目まぐるしく変化し、Society5.0とも言われる予測不可能な社会が到来すると言われている中で、皆さん一人ひとりが時代の要請に応えつつ、人生百年と言われる時代を強く生き抜いていくために、どのような目標をもってほしいのか、そういう、正解が一つでない大きな問いに対する、富田林高校からのメッセージでもあるのです。そこで、皆さんが明日からの本校での活動の中で、グローカル・リーダーへと続くこの目標に挑戦できるよう、今日は皆さんに対し、指針としてほしい言葉を送りたいと思います。それは、皆さんもよく知るディズニーランドの創始者であるウォルト・ディズニーが残した言葉です。
「考えなさい。調査し、探究し、問いかけ、熟考するのです。」
今後、皆さんは正解が一つでない問いに対する答えを求められる場面に何度も出くわすだろうと思います。その時、皆さんに求められるのは「考えなさい。」ということです。しかし、考えるための土台となるのは正確で幅広い知識や技能であることは言うまでもありません。だからこそ、ディズニーは「考えなさい」と言った後にさらに言葉を続けるのです。「調査し、探求し、問いかけ」なさい、と。そのようにして得られた知識や技能があって初めて「熟考する」、つまり考えることができるようになるのです。もう一度言います。
「考えなさい。調査し、探求し、問いかけ、熟考するのです。」
結びとなりますが、皆さんには、本校でのこれからの3年間の学びを通じて、正確で幅広い知識や技能をできるだけ多く身に付けてほしい、そしてその知識・技能を基盤に、物事を深く考えることのできる人間になってほしいと思っています。私たち教職員一同は、そのための学びをサポートできるよう全力で皆さんを応援します。保護者の皆様に於かれましても、本校の教育に御理解、御協力を賜りますとともに、学校と手を携えつつ、常に暖かくお子様を見守っていただき、その成長をしっかりと支えてくださいますよう、お願い申し上げまして、入学式の式辞といたします。
令和五年四月十日
大阪府立富田林高等学校
校長 田中 肇