富田林中学・高等学校
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2024.05.17

その他

【高校長】令和6年度前期生徒会立会演説会を行いました

 5月16日(木)7時間目に令和6年度前期生徒会立会演説会を行いました。運営は、開始から終了まで選挙管理委員会の生徒が担っており、教員が集合指揮や静粛指導等を行わなくても整然と行われている点が、自主自立をモットーとする富田林高校に似つかわしいと思って毎回見ています。

 今年の生徒会長の公約は、食堂メニューの充実と教室環境の改善です。本校の食堂メニューは現在でも十分豊富で、しかも味が良いと評判ですが、それを更に充実させようというのが狙いのようです。昨年度の前期生徒会長は、食堂での支払いを電子マネーで行えるようにすることを公約に掲げ、これを見事に実現させました。教室環境の改善と併せ、今年の生徒会活動にも期待が持てそうです。

 昨年度後期の生徒会長の公約は頭髪の自由化でした。多方面に影響が出る可能性にも配慮しつつ、今日まで熱心に議論を重ねてきてくれましたが、任期中に結論が出るまでには至りませんでした。これを受け、立会演説会の最後に前会長から、今後も引き続き検討を続けていきたいという趣旨の発言がありました。現在の富田林高校は式典の日を除いて私服での登校が認められていますが、この制度も含め現在の富田林高校の自由な校風は、私たちの先輩が勝ち取ったものです。『富田林高校百年史』の中に以下の通り記載があります。少し長くなりますが引用します。

 「文芸クラブ、社会問題研究同好会などが中心となって『生徒心得を改正しよう』という意見が強く出はじめた。生徒会、役員会、議会でもこの声が次第に高まり『世相に合わない生徒心得を改めよ。服装も自由化せよ。クラブの合宿も認めよ』という要求が次々にわきあがった。

 昭和42年、文化祭の準備委員の会合で、文化祭当日の夕方にファイヤーストームをしたいという案が出て、これが生徒会の強い要望となった。職員会議は9月7日、この案をいったん否決したが、生徒は納得しなかった。9月11日の職員会議は遂にこれを認め、生徒会の要求の通りにファイヤーストームを実施することになった。文化祭の後始末終了後の5時半には、生徒の大半が校庭に集合した。夜7時、校庭の中央にあかあかと大きなファイヤーが燃えた。」

 富高生には、自分たちが日々享受している自由な校風が、自主自立の校風の元、このような闘いの延長線上にあるという意識をもって、今という時を富高生として相応しい姿で生きていてほしいと思います。