富田林中学・高等学校
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2023.04.13

行事

【高校長】防災避難訓練を実施しました

 4月13日(木)7限、中高合同で防災避難訓練を実施しました。趣旨は、火災発生時における避難行動の訓練と、HR教室からの避難経路の確認です。生徒たちは真剣に取り組み、自分事として「もしも」の場合の対処について考え、行動してくれました。

 火災の発生時、炎による危険があるのは勿論ですが、本当に恐ろしいのは炎より煙だと言われています。火災時の煙は非常に高温で、触れるだけで火傷を負うことがあります。また、煙には一酸化炭素など有毒なガスが多く含まれています。吸い込めば一酸化炭素中毒で意識を失い、最悪の場合、命に危険が及ぶこともあります。火災によって亡くなられた方の中には、煙を吸い込み一酸化炭素中毒となって意識を失っていた人も多いと言われています。避難する際には姿勢を低くしたり、濡らしたハンカチ等で口を覆ったりするなど、煙への対応も忘れないようにしてほしいと思います。

 「天災は忘れた頃にやってくる」という警句は、有名な物理学者である寺田寅彦によるものと言われています。火災を含め、災害はいつ私たちを襲うかもしれません。それに対処するには日ごろからの備えが必要だということです。例えば休み時間の教室や廊下の移動中などに、今急に火災が起こったら自分はどう対処すればいいか、時々考えてみることも大切なことです。寺田寅彦は『小爆発二件』という随筆の中で「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしいことだ」とも述べています。今日、避難訓練に参加したことを切掛けとして、明日も明後日も、今日に変わらず平穏な日が続くとばかり考えるのではなく、災害への備えという意識も持って、日々の学校生活を送ってほしいと思います。