2023.11.28
【高校長】1年生対象に「探究の進め方ガイド」を行いました
11月21日(火)6時間目に大阪教育大学の堀教授をお招きし「探究の進め方ガイド」と題して講演会を行っていただきました。1年生は入学後すぐの4月25日にも「グローカル探究Ⅰ」のオリエンテーションで「何故探究を学ぶのか。」「探究とはどのような活動か。」といった内容のお話を聞いて以来、約半年をかけて探究の内容や手法等について学んできました。ここからは、いよいよ身に付けた知識を活用し、生徒たち自らがテーマを決めて、実際に研究を進めていくことになります。そこで、改めて探究活動の意義や効率的な進め方等について確認する意味での講座を開きました。探求によって培われた力が、大学入学者選抜改革で求められる新しい学力観にもよく対応しているというお話もあり、生徒たちは一様に真剣な表情で聴き入っていました。
探究活動はテーマを決めるところからスタートします。その後は、①仮説を立て②仮説を確かめるための計画を立て③実験・調査を行い④考察・検証を行うというサイクルを何度も繰り返した先で⑤レポート・発表へとつながっていきます。先生のこの話の中で最も興味深かったのは、計画や実験・調査を通じて「失敗を恐れてはいけない」という部分でした。思った通りの結果が出なかった場合も気を落とすことなく、何故その結果になったのかについて考察・検証することで、その失敗が大発見につながるかもしれません。「予想外の結果になったときほど、しっかりと!」と仰っていました。
言い古された言葉ですが、失敗は成功の母と言います。今日、多くの人が利用している文房具である付箋に使われている糊は、強力な接着剤の研究を行っていた際の失敗がもとで誕生したというのは有名なお話です。失敗作に落胆せず、その原因等について考察・検証している中で発想の転換が生まれたのだろうと思います。富高生には、どこにチャンスが転がっているか分からないといったワクワク感をもって探究を深めていってほしいと思います。