富田林中学・高等学校
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2023.07.20

行事

【高校長】明日から夏休みです

 明日から夏休みに入る吉書として、本日(7月20日)3限に全校集会を行いました。1、2年生は明日から授業はありません。3年生だけは31日(月)まで午前中は授業、午後は希望者講習と、もう暫くは学校での勉強中心の日が続きます。集会では、富高生全員がこの夏を有意義に過ごしてほしいという思いをこめて、以下の通りお話をしました。参考に掲載いたします。

 

 皆さん、おはようございます。毎日暑いですが、体調はいかがでしょうか?高校校長の田中です。

 今年の4月以降は感染症への対応も一定程度落ち着いてきましたが、感染者数は意外に多く、一部には感染法上の位置づけが変わっていなければ、第9波の到来と呼ぶべき事態になっているという人も居るくらいです。実際に学級閉鎖を行った府立高校もある中で、本校がそのような事態に見舞われることなく、本日、夏休みを迎えることができるのは、皆さんが換気や手洗いなどによく協力してくれたお陰と感謝しています。夏休み中も感染防止には気を配って、有意義な時間を過ごしてほしいと思います。

 さて、今年の4月の始業式で、私は皆さんにディズニーランドの創始者として知られるウォルト・ディズニーが残した言葉を紹介しました。それは、

 「考えなさい。調査し、探究し、問いかけ、熟考するのです。」

というものです。私が皆さんにこの言葉を紹介したのは、この言葉の中に、皆さんがそれぞれの場所で自分の力を最大限に伸ばしていくためのヒントが隠されていると思ったからです。明日からは夏休みに入ります。1、2年生は約4週間、3年生は約3週間、授業は有りません。皆さん全員が自学自習を求められる、この期間にこそ「調査し、探求し、問いかけ、熟考する」このディズニーの言葉を、学年を超えた共通のテーゼとして意識し、自ら主体的に学んでほしいと思います。そして、その上で、今日は更に各学年の皆さんそれぞれに対して、お願いを申し上げたいと思います。

 まず、1年生の皆さんには、学期中とはまた違った様々な学習の機会との出会いがあると思います。何があなたにヒットするか、それは分かりません。だからこそ、自分の可能性を広げるために、何事にも積極的にチャレンジしてほしいと思います。

 続いて2年生の皆さん、2年生の時期を本校では「中励み」と言っています。勉強だけではなく、いろいろなことと深くかかわり、一心不乱に励んでいく時期という意味です。本校の教育活動の中心的な存在であり、特に部活動は、2年生を中心とした新しいメンバーがその屋台骨を支えるのです。

 ただ、長い高校生活の中では、努力しても中々成果が思うように現れない時期もあるものです。そのことへの心の備えも必要です。

 「働けど働けど猶わが暮らし楽にならざり。じっと手を見る。」

皆さんは、この石川啄木の短歌をご存じでしょうか。「働けど働けど猶わが暮らし楽にならざり。じっと手を見る。」意味は、努力を続けているつもりでも、思うような成果が得られず、自分に今一つ自信が持てないという感じでしょうか。皆さんと同じくらいの年齢だったころ、私もこの短歌をよく思い出しました。しかし、そんな時でも自分の力を信じること、これが大切です。何かがうまくいかない時も、グッと堪えて活動を続けられるかどうか、そのことがその後のあなたの道行きを大きく変えるのです。1年生、2年生の夏休みを大切に、精一杯活動してください。

 そして3年生。皆さんにとってこの夏は高校生最後の夏です。言い古された言葉ですが、夏を制する者は受験を制すと言います。勿論、夏だけではなく、秋も冬も制してもらわないといけませんが、少なくともこの夏です。元プロ野球選手のイチロー氏は「限界を超えたいなら、限界を作らない」「作るべきじゃない」と言っています。受験勉強においても同じです。不安な気持ちに襲われたり、つい安易な志望先変更をしたくなったりした時には、イチロー氏の言葉を思い出し、自分を鼓舞して限界を超えてほしいと思います。第1志望を高く保ち、その実現のために時間を使ってください。皆さん、やればできます。皆さんは「ぜんぶ全力」の富高生です。必ずできると、私は信じています。

 それでは皆さん、次は8月21日。夏休みを終えて元気に登校する皆さんと会えるのを楽しみにしています。